疾風の妙2-0

 衝立の裏面を創る。11月14日完成。サインと落款を押印する。

サイン

 正にその瞬間、ハガキが郵便受けに入った。差出人は郵貯銀行。宛名は信じられないことに「妙子」だった。「長期間ご利用がない通常貯金のご確認のお願い」と記載されていた。そして通帳番号下4けたと少額だが現在高が記載されていた。
 こんな通知は妙子が逝って以来、14年間、全くなかった。シンクロが起こったのだ。
  …シンクロニシティ。C・ユングが主張した関係性が強い事象が同時に偶然起こる現象のことだ。
 そしてこの場合、一つの物語が脳裏に浮かぶ。14年ぶりに完成させた息子への母からの贈りものだと…。


 シンクロはライブ俳画においてよく起こる。特に2016年9月に行なった俳人早瀬氏のライブに顕著だった。

俳画を作る(2)
 http://o-takeshi.blog.jp/archives/361085.html

 早瀬氏が虚子から展開させた句と、そこから私が引用した若冲の糸瓜群虫図から、子規の命日である糸瓜忌が重なったのだ。正に丁度その日が糸瓜忌だったことが観客の指摘で判明した。

 2017年11月19日、つまり明後日の午後1時から「俳句×美術IN篠山2017」展の催しとして猪名川町静思館で4度目のライブ俳画を行う予定だ。
 今度は俳人二人と絵描き二人の計四人でテーブルを囲み、数枚の俳画を仕上げようと考えている。
 絵は言葉とは違うが、言葉同様概念であり、絵と俳句が交感、関係付けられることにより、その意味することは個人、つまり四人を超越し、あるいは現在を超越し、過去、未来の何かとシンクロするかも知れない。

疾風の妙2-1
下書きを写す。

疾風の妙2-2
バックに金箔をのせる。

疾風の妙2-3
図を墨でおこす。

疾風の妙2-5
色をのせる。

疾風の妙2-6

疾風の妙2-7
動線を引く。

疾風の妙2-8


俳句×美術1


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